AWSは2024年11月、AWS Systems Managerにおいて、新たにWindows Server 2025、Ubuntu Server 24.04(LTS)、Ubuntu Server 24.10のサポートを開始しました。このアップデートにより、最新のオペレーティングシステム(OS)上で稼働するインスタンスを効率的に管理し、AWS Systems Managerの強力な機能を活用できるようになりました。
AWS Systems Managerとは?
AWS Systems Managerは、AWS環境およびオンプレミス環境のインフラストラクチャを統合的に管理するサービスです。システム管理者は、複数のAWSサービスを組み合わせて、以下のような運用タスクを簡素化・自動化できます:
- ソフトウェアのインストール
- セキュリティパッチの適用
- システム監視
- ハイブリッド環境の管理
今回のアップデートにより、最新OSバージョンをサポートすることで、さらに幅広いユースケースでの活用が可能になりました。
対応する新しいOSバージョン
- Windows Server 2025
最新のWindows Serverバージョンで、セキュリティとパフォーマンスが向上。 - Ubuntu Server 24.04(LTS)
長期サポート(LTS)バージョンで、安定性と長期的なサポートが特徴。 - Ubuntu Server 24.10
短期サポート版で、新しい機能や最新技術をいち早く導入可能。
これらのOSは、最新のセキュリティパッチや改善点を取り入れており、システムの安全性と効率性を向上させます。
利用可能な主な機能
新たにサポートされたOSバージョンでも、AWS Systems Managerの以下の機能がフルサポートされます:
- Fleet Manager: インスタンスの一元管理とモニタリング。
- Compliance: セキュリティと運用ポリシーの遵守状況を評価。
- Inventory: インスタンスのソフトウェアおよびハードウェア情報を収集。
- Run Command: リモートでコマンドを実行。
- Patch Manager: セキュリティパッチの適用を自動化。
- Session Manager: 安全なシェルアクセスを提供。
- State Manager: インスタンスの状態を定義し維持。
- Distributor: ソフトウェアの配布と管理。
これらの機能を活用することで、日常の運用管理がより効率化されます。
想定される利用用途
1. 最新OSの導入と管理
Windows Server 2025やUbuntu Serverの最新バージョンを迅速に導入し、AWS Systems Managerを活用して管理業務を効率化。
2. セキュリティの強化
Patch Managerを使用して、最新のセキュリティパッチを自動適用し、システムの安全性を向上。
3. ハイブリッド環境の管理
オンプレミスサーバーや異なるクラウド環境を含むインフラストラクチャ全体を一元管理。
4. デバッグとトラブルシューティング
Session Managerを活用して、問題が発生した際の迅速な調査と解決が可能。
メリット
- 最新技術への対応: 最新OSバージョンを使用することで、新しい機能や改善点を活用可能。
- 運用効率の向上: 一元管理や自動化により、日常の運用タスクが簡素化。
- セキュリティの向上: 最新のセキュリティアップデートを利用して、潜在的なリスクを軽減。
- ハイブリッド管理: クラウド環境とオンプレミス環境を同時に管理可能。
デメリット
- 学習コスト: 新OSの導入には、OS特有の仕様や設定を学ぶ必要がある。
- 互換性の問題: 一部の古いソフトウェアやツールが新OSで動作しない場合がある。
- 初期導入の手間: 新しい機能や設定の導入に時間がかかる可能性。
まとめ
AWS Systems ManagerがWindows Server 2025、Ubuntu Server 24.04(LTS)、Ubuntu Server 24.10をサポートすることで、最新のOS環境でも運用効率とセキュリティを向上させることが可能になりました。特に、セキュリティパッチの適用やインフラストラクチャの一元管理が容易になり、運用チームの負担を軽減します。ただし、新OSへの移行に伴う学習コストや互換性の確認が必要です。
詳細は、公式発表ページをご覧ください。