AWS OutpostsでDellやHPEの外部ストレージのサポートを開始

2025年9月発表

AWS OutpostsでDellやHPEの外部ストレージのサポートを開始

はじめに

AWSは、そのサービスであるOutpostsについてさらなるアップデートを発表しました。この新しい機能拡張により、顧客はDell PowerStoreとHPE Alletra Storage MP B10000ストレージアレイを利用したブートとデータボリュームをAmazon EC2インスタンスで使用することが可能となりました。このアップデートは、既存のオンプレミスやエッジでのアウトポストのハイブリッド体験を強化し、より一貫したクラウドの運用モデルをもたらします。

概要

AWS Outpostsは、AWSのインフラストラクチャやサービスをオンプレミスに拡張するフルマネージドサービスです。この度のアップデートにより、顧客はDellとHPEのストレージアレイを利用した外部ブロックボリュームをAmazon EC2で使用できるようになりました。これは現在のNetAppやPure Storageに対するサポートを拡充する形となっており、企業のオンプレミスストレージ資産を最大限に活用できる環境を提供します。

詳細解説

外部ストレージの利点

Dell PowerStoreやHPE AlletraシリーズのストレージアレイをEC2インスタンスのブートとデータボリュームとして使用することにより、より一貫したデータ管理が可能になります。この新しい機能は、既存のNetAppやPure Storageとの連携に加え、企業がオンプレミスでのデータ管理をクラウドに統合することを助けます。

利用の開始方法

AWSでは、ユーザーがこの新機能を簡単に利用開始できるように、AWS Samplesを通じて自動化スクリプトを提供しています。これにより、外部ブロックボリュームをOutposts上でEC2インスタンスと一緒に使用する設定が容易です。また、AWS管理コンソールやCLIを利用することで、サードパーティのブロックボリュームの統合が簡単に行えます。

無料での利用可能

この新機能は、Outposts 2UサーバーおよびOutpostsラックで、追加費用なしで全てのサポートされているAWSリージョンで利用可能です。詳細なサポートリージョンについては、OutpostsサーバーやラックのFAQを参照してください。

利用用途・ユースケース

AWS Outpostsのこの新しい機能は、データレジデンシー要件を遵守する必要のある企業や、高性能なデータ管理機能を求める組織に適しています。オンプレミスに既存のストレージ環境を持つ企業は、これを活用してクラウド型の一貫したデータ管理やセキュリティの強化を実現できます。また、既存のインフラを維持しつつ、AWSのサービスとツールを利用したハイブリッド環境の運用が可能となります。

メリット・デメリット

  • メリット:
    • オンプレミスストレージ資産の有効活用
    • 一貫したクラウド運用モデルの実現
    • データレジデンシー要件を満たすことが可能
    • 管理と運用の効率化
  • デメリット:
    • 外部ストレージとの統合に対する初期設定の手間
    • 特定のベンダー製品に依存するリスク

まとめ

今回のAWS Outpostsのアップデートにより、さらに多くの企業がオンプレミスの資産を活用しながら、AWSクラウドの利便性と機能を享受できるようになりました。DellやHPEのストレージアレイを利用することで、高度なデータ管理と一貫したセキュリティを実現しつつ、AWSサービスのパワーを活かすことが可能です。今後も、AWSは企業の多様なニーズに応えるためのサービス開発を続けていくことでしょう。

考察

このアップデートは、多様なストレージシステムを持つ企業にとって大きなメリットをもたらします。特に、既存のインフラを最大限に活用しながらクラウドの利便性を享受したい企業に適しています。一方で、外部ストレージとの統合が初めての企業にとっては、適切な設定が求められるため、AWSの提供するスクリプトやドキュメントを活用することが重要です。この発表が企業のハイブリッドクラウド戦略を加速させるきっかけとなり得るでしょう。


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