AWSは、AWS MarketplaceとAWSパートナーセントラルのアカウント連携を簡素化する新機能を発表しました。このアップデートにより、両プラットフォーム間の操作性が向上し、パートナー管理業務が効率化されます。シングルサインオン(SSO)を通じて、権限管理やIAMロールの自動化が可能になり、パートナーエコシステムのさらなる発展が期待されます。
本記事では、新機能の詳細、想定される利用用途、メリット・デメリットについて解説します。
新機能の概要
1. アカウント連携の簡素化
AWS MarketplaceのアカウントとAWSパートナーセントラルのアカウントを簡単に関連付けられるようになり、シングルサインオン(SSO)によるスムーズな移動が可能です。
2. IAMロールの自動作成と割り当て
新機能により、Identity and Access Management(IAM)ロールが自動作成され、ユーザーへの割り当てが簡素化されます。これにより、複雑な設定作業が不要になります。
3. 新しいAWS管理ポリシーの提供
権限管理を効率化するための3つの新しいAWS管理ポリシーが提供されました。これにより、Marketplaceやパートナーセントラルへのアクセス権限を柔軟に設定可能です。
利用方法
- アカウント連携の設定 AWSパートナーセントラルの「アカウント連携」メニューから、Marketplaceアカウントと連携を設定します。
- IAMロールの設定 AWS Management Consoleで自動作成されたIAMロールを確認し、必要に応じてカスタマイズします。
- 権限管理 新しいAWS管理ポリシーを利用して、各ユーザーに適切な権限を付与します。
想定される利用用途
1. パートナー管理業務の効率化
AWS Marketplaceとパートナーセントラルをシームレスに操作できるため、管理業務が効率化されます。
2. 販売サイクルの短縮
Marketplaceと連携することで、ISV Accelerateプログラムなどの特典へのアクセスが容易になり、販売プロセスが迅速化されます。
3. 権限管理の簡略化
新しいAWS管理ポリシーを活用し、複雑なアクセス権限設定を効率的に管理できます。
メリット
1. 操作性の向上
SSOによるシームレスな移動により、複数のプラットフォーム間の切り替えがスムーズになります。
2. 設定作業の簡素化
IAMロールの自動作成と割り当てにより、手動での設定作業が不要になります。
3. 権限管理の効率化
AWS管理ポリシーの導入により、権限設定が簡略化され、柔軟性が向上します。
4. 販売活動の強化
Marketplaceとの連携が強化されることで、製品の販売やパートナー活動が円滑に行えます。
デメリット
1. 初期設定の必要性
新機能を活用するには、初期設定や既存アカウントの調整が必要です。
2. 学習コスト
新しいポリシーや設定方法の習得には一定の学習時間が必要です。
3. 既存システムへの影響
既存のIAMロールや権限設定と競合しないように、事前の確認と調整が必要です。
まとめ
AWS MarketplaceとAWSパートナーセントラルのアカウント連携機能の改善により、両プラットフォーム間の操作性が大幅に向上しました。この新機能を活用することで、パートナー管理業務の効率化、販売サイクルの短縮、権限管理の簡略化が実現します。一方で、初期設定や学習コストを考慮し、計画的に導入を進めることが重要です。
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