はじめに
AWSの最新機能リリースにより、AWS Control Towerユーザーは管理をより効率的に行うことができるようになりました。新機能「Enabled controls view」は、AWS Control Towerの組織全体で有効化されたコントロールを一括して管理および可視化するために設計されています。この機能により、数多くのAWSアカウントを抱える組織でも、一貫したガバナンス維持がより容易になります。さあ、新機能の詳細を見ていきましょう。
概要
AWS Control Towerに追加された「Enabled controls view」は、ユーザーがAWS環境全体で有効化されているコントロールを追跡、フィルタリング、管理するための中央集約化されたページです。この機能は、組織のガバナンス体制を強化し、管理の複雑さを軽減することを目的としています。新しいビューにより、ガバナンスのギャップを特定しやすくなり、重要な組織単位(OU)にわたって一貫して予防的コントロールが適用されているかどうかも容易に検証できるようになりました。
詳細解説
Enabled Controls Viewの特徴
「Enabled controls view」は、全ての有効なコントロールを単一の画面上で確認できる機能です。これにより、これまでOUやアカウントの詳細ページを経由して各コントロールを個別に確認する手間が省けます。中央集約された場所で、フィルタリングや管理が可能になり、管理の効率性が大幅に向上します。
管理効率の向上
この新機能がもたらす最大の利点は、管理の効率化です。フィルタリング機能を活用することで、たとえば、予防的コントロールがどのように適用されているかを即座に確認でき、組織全体でのコンプライアンスの一貫性を確保するための時間と労力を大幅に削減します。
フィルタリングとドリルダウン機能
ユーザーは組織単位、行動、深刻度、実装状態などの基準でコントロールを見ることができます。これにより、どのコントロールがどこで有効になっているかを詳細に確認し、ガバナンス姿勢を正確に把握することが可能になります。
利用を始めるためのステップ
利用を開始するには、AWS Control Towerコンソールの「Controls」セクションに移動し、「Enabled controls view」ページをアクセスするだけです。開始方法については、[AWS Control Tower公式ホームページ](https://aws.amazon.com/controltower/)や[ユーザーガイド](https://docs.aws.amazon.com/controltower/latest/userguide/what-is-control-tower.html)も参照できます。
利用用途・ユースケース
– **大規模組織でのガバナンス強化**: 複数のAWSアカウントを持つ大規模組織で、一貫性のあるガバナンスを維持するのに最適です。
– **コンプライアンスの監査準備**: コンプライアンスの遵守状況を確認したり、監査の準備を効率化するための情報収集に役立ちます。
– **プロジェクトごとの管理**: 特定のプロジェクトやチームごとに異なるコントロールが必要な場合にも、フィルタリング機能を活用することで、簡単に管理できます。
メリット・デメリット
- メリット:
- 管理の時間とコストの削減
- 容易なコンプライアンスチェックと一貫性の維持
- 中央集約化による操作性の向上
- デメリット:
- 初めて使用するユーザーには学習曲線があるかもしれない
- 提供される情報が多岐にわたることで、検索と管理における過剰な情報に悩まされる可能性がある
まとめ
AWS Control Towerの「Enabled controls view」は、組織全体のコントロール管理をさらに効率化する強力なツールです。この新機能は、多数のAWSアカウントを管理する企業にとって大きな利点をもたらし、コンプライアンス体制の強化や可視化の向上を可能にします。これにより、ガバナンスの維持や監査準備が格段に簡単になり、AWS環境の管理が一層スムーズに行えるようになります。この新機能を活用することで、より効率的なAWS運用を実現しましょう。
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