はじめに
AWS Backupは、その利便性と強力な機能で多くの企業に利用されています。特に、バックアップの検索と復元を容易にする新機能が追加され、さらに使いやすくなりました。この新機能では、バックアップポリシーにおいてバックアップインデックスを作成することが可能となり、Amazon S3のバックアップやAmazon EBSスナップショットの管理がより効率的になります。本記事では、この新機能について詳しく解説します。
概要
AWS Backupで新たにバックアップポリシーの中でバックアップインデックスを作成する機能が追加されました。これにより、AWSオーガニゼーションレベルでAmazon S3バックアップやAmazon EBSスナップショットのインデックス作成を自動化し、特定のファイルやオブジェクトを効率的に検索できるようになります。バックアップインデックスの作成が行われると、検索およびアイテムレベルでのリカバリーが可能になります。この機能は、AWS商用リージョン並びにAWS GovCloud (US)のすべてのリージョンで利用可能です。
詳細解説
バックアップインデックス作成のプロセス
バックアップインデックスを作成するためには、新しいバックアップポリシーを作成するか、既存のバックアップポリシーを編集します。AWSオーガニゼーションの管理アカウントを使用して、AWSアカウント全体でバックアップインデックスの設定をすることが可能です。これにより、複数のAWSアカウントにまたがるバックアップを効率的に管理できます。
検索とアイテムレベルリカバリー
インデックスが作成されると、複数のバックアップを横断して特定のファイルやオブジェクトを検索することができます。検索はファイル名や作成時間、サイズなどのフィルターを用いて行うことが可能です。特定したアイテムは、バックアップ全体を復元することなく、特定のAmazon S3バケットに直接リストアすることができます。
多様な利用方法
この機能は、データ管理をより効率化できるため、多くのビジネスシーンでの活用が期待されます。特に、データ量が多い場合や検索対象が広範囲に及ぶ場合にその真価を発揮します。
利用用途・ユースケース
– 大規模なデータセットの管理: Amazon S3やAmazon EBSスナップショットの大量データを効率的に管理。
– 特定データの迅速な復元: 重要なデータを迅速に検索し、部分的に復元することが必要なビジネスシーン。
– 多数のAWSアカウントの統合管理: AWSオーガニゼーションを活用して、複数アカウントのバックアップポリシーを一元管理。
メリット・デメリット
- メリット
- 迅速なデータ復元が可能。
- 特定データの効率的な検索。
- マルチアカウントでの統合管理が可能。
- デメリット
- インデックス作成に初期設定が必要である。
- インデックスの維持管理が求められる。
まとめ
AWS Backupの新機能により、バックアップの管理がさらに効率化され、ビジネスにおけるデータ管理の課題が大きく解決されます。特に、バックアップインデックスを用いることで、特定のデータを迅速に検索し、必要な部分だけを復元することが可能となりました。これにより、災害復旧やバックアップ確認の高速化が期待されます。AWS Backupは、これまで以上に強力なデータ管理ツールとなり、多くの企業がそのメリットを享受できることでしょう。
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