AWS Backupが17の新しいリージョンで委任管理者サポートを拡張

2025年11月発表

AWS Backupが17の新しいリージョンで委任管理者サポートを拡張

はじめに

AWSは、継続的に高度なクラウドバックアップソリューションを提供し、最新のアップデートでは、AWS Backupにおける委任管理者サポートを17の新しいAWSリージョンに拡張しました。この新機能は組織内の管理部分を効率化し、管理者の負担を減らすことに寄与します。アップデートは、バックアップオペレーションの効率化を図る組織にとって非常に有用です。

概要

このアップデートにより、AWS Backupは17の追加リージョンで委任管理者を指定できるようになり、メンバーアカウントのユーザーが管理タスクを実行可能になります。これにより、クラウド環境全体のガバナンスを強化し、管理上の負担を軽減することができます。さらに、AWS Backup Audit Managerもクロスリージョンおよびクロスアカウントでの監査機能をサポートするようになりました。

詳細解説

委任管理者の利便性

新しいAWS Backupの機能は、ユーザーが中央AWSアカウントを使用して、複数のメンバーアカウントを管理できるようにする委任管理者をサポートします。これにより、バックアップ管理は簡易化され、より一元化された制御が可能になります。

クロスリージョンおよびクロスアカウントのサポート

アップデートされたAWS Backup Audit Managerは、クロスリージョンおよびクロスアカウント機能を提供し、これにより委任管理者は、新たなリージョンを含むバックアッププランに対するジョブとコンプライアンスの監査レポートを作成できます。これは、バックアッププランが複数リージョンにまたがる場合の監査業務を簡便にします。

新しく対応したリージョン

今回追加されたリージョンには、アフリカ(ケープタウン)、アジア太平洋(香港、ハイデラバード、ジャカルタ、マレーシア、メルボルン、ニュージーランド、台北、タイ)、カナダ西部(カルガリー)、ヨーロッパ(ミラノ、スペイン、チューリッヒ)、イスラエル(テルアビブ)、メキシコ(中央)、中東(バーレーン、UAE)が含まれます。

利用用途・ユースケース

– 国際的な事業展開を行う企業が、異なる地域のAWSリソースを一括で管理し、効率的なバックアップを確保する。
– 制御を一元化したい大規模な組織が、バックアップ管理のスケールの拡張と効率化を図る。
– 組織内のコンプライアンス強化が必要な部門が、AWS Backupの監査機能を利用し、リージョン間にまたがるバックアップポリシーの監視を強化する。

メリット・デメリット

  • メリット
    • バックアップ管理の一元化により運用効率が向上する。
    • 組織全体のガバナンス強化に寄与。
    • 監査によるコンプライアンス強化。
  • デメリット
    • 導入初期には設定や慣れが必要である。
    • 管理者のスキルアップが必要となるかもしれない。

まとめ

AWS Backupによる委任管理者サポートの新規拡張は、多くの企業にとって重要な進化です。これにより、バックアップの管理は更に一元化され、大規模なクラウド環境でも効率的かつ効果的に運用できるようになります。特にクロスリージョンやクロスアカウントの監査機能を活用することで、コンプライアンスの強化が図られ、組織内のあらゆるバックアップニーズに対応可能となるでしょう。

考察

このアップデートにより、多国籍企業や広範囲に展開する企業は、バックアップ管理を大幅に効率化できるようになります。AWSユーザーにとって、この機能の拡張は、バックアップ運用の統制を高め、ガバナンスとコンプライアンスの両面でのメリットを享受する新たな契機となるでしょう。しかし、効果的に利用するためには、関連機能の理解と適切な実装が必要です。


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