2024年11月、AWSはAmazon QuickSightに新たな機能であるイメージコンポーネントを追加しました。この機能により、ダッシュボードや分析レポートに画像を直接追加できるようになり、データビジュアルの質を向上させることが可能になりました。企業ロゴや製品画像、背景デザインの追加が簡単になり、より魅力的でインタラクティブなレポート作成を実現します。
イメージコンポーネントとは?
イメージコンポーネントは、Amazon QuickSight内で画像を使用した視覚的な要素を追加するための機能です。従来のビジュアルと組み合わせて利用することで、データの伝達力を高め、閲覧者により深いインサイトを提供できます。
主な機能
- ローカルデスクトップからの画像アップロード
.jpg、.png、.tiff、.webpなどの主要な画像フォーマットに対応。 - スタイルのカスタマイズ
画像の位置、サイズ、透明度を調整し、デザインを最適化。 - インタラクティブ性の追加
ツールチップやURLアクションを設定することで、画像をクリックした際にダッシュボード内で特定のアクションを実行可能。 - シートごとの画像制限
1シートあたり最大10枚の画像を追加可能(ファイルサイズは1MB以下)。
想定される利用用途
- 企業ブランディング
ダッシュボードやレポートに企業ロゴやスローガンを追加して、ブランドの一貫性を向上。 - プレゼンテーション用ダッシュボード
フリーフォームレイアウトに背景画像を追加して、デザイン性の高いプレゼンテーションを実現。 - 製品やサービスの可視化
製品画像やプロセス図をダッシュボードに追加して、データに文脈を提供。 - 魅力的なストーリー作成
画像を使ったストーリーカバーや区切りを設け、レポートをより分かりやすく。 - 教育やトレーニング
ダッシュボードに教育資料やトレーニング用の視覚的な要素を追加して、学習効果を高める。
メリット
1. 視覚的な魅力の向上
画像を追加することで、ダッシュボードが視覚的に豊かになり、データのメッセージがより効果的に伝わります。
2. インタラクティブ性の強化
ツールチップやURLアクションを使えば、画像をクリックした際に詳細情報を表示したり、他のレポートやページに移動することが可能。
3. ブランディングの強化
企業ロゴやカスタムデザインを追加することで、企業のブランド力を示すことができます。
4. アクセシビリティ対応
代替テキスト機能により、視覚障害者への情報提供も可能になります。
デメリット
1. ファイルサイズの制限
1MB以下の画像ファイルしか使用できないため、高解像度の画像を活用する際には工夫が必要。
2. 画像数の制約
各シートに最大10枚の画像しか追加できないため、大量の画像を使用したい場合には限界があります。
3. 外部コンテンツの制限
従来の外部URLから画像を直接取り込む機能に比べ、ローカルファイルのみ対応している点が制約となる場合があります。
利用可能なリージョン
この機能は、Amazon QuickSightが利用可能なすべてのリージョンでサポートされています。これには以下が含まれます:
- 米国東部(オハイオ、バージニア北部)
- 米国西部(オレゴン)
- アフリカ(ケープタウン)
- アジアパシフィック(ジャカルタ、ムンバイ、ソウル、シンガポール、シドニー、東京)
- ヨーロッパ(フランクフルト、アイルランド、ロンドン、パリ、ミラノ、ストックホルム、チューリッヒ)
- 南米(サンパウロ)
まとめ
Amazon QuickSightのイメージコンポーネント機能は、ダッシュボードや分析に視覚的要素を加え、データのメッセージを強化する新たなツールです。特に企業ロゴの追加や製品画像の活用により、レポートやダッシュボードの質を向上させることができます。一方で、ファイルサイズや画像数の制限があるため、活用時にはこれらを考慮する必要があります。
詳細は、公式発表ページをご覧ください。