Amazon FSx for Lustre、新ストレージクラスで最安値と完全な弾力性を実現

2025年5月発表

はじめに

Amazon Web Services(AWS)は絶えずそのサービスを進化させ、顧客にとってより効率的でコスト効果の高いソリューションを提供しています。今回、AWSはAmazon FSx for Lustreに新たなストレージクラス「インテリジェントティアリング」を追加しました。これは、クラウドにおける最安値と完全に弾力性のある唯一のLustreファイルストレージを提供します。このブログでは、新しいインテリジェントティアリングストレージクラスの詳細や、そのユースケース、メリットについて詳しく解説します。

概要

Amazon FSx for Lustreは、大規模なデータ処理で最高のストレージ性能を提供する、フルマネージドのストレージサービスです。今回新たに追加された「インテリジェントティアリング」ストレージクラスは、HDDベースやHDD/SSD混在のワークロードに適しています。これにより、オンプレミスまたは他のクラウドベースのLustreストレージと比較して、最大70%の価格性能比を改善します。

詳細解説

インテリジェントティアリングとは

インテリジェントティアリングストレージクラスは、アクセスパターンに基づいてファイルストレージを自動的にスケーリングし、使用したデータに対してのみ課金されます。そのため、不必要な過剰なプロビジョニングやストレージ管理の負担を軽減します。この自動ティアリング機能は、頻繁アクセス層、低頻度アクセス層、アーカイブ層の間で最適化されたデータ処理を提供します。

高性能の提供

このストレージクラスは、実験データのギガバイトレベルから、最も要求の厳しいHPC(高性能コンピューティング)やAIワークロードを扱うペタバイト規模のデータセットまで対応します。特に、ウェザーフォーキャスティング、地震イメージング、ゲノム解析、ADAS(先進運転支援システム)トレーニングといった計算集約型ワークロードに最適化されています。

SSDリードキャッシュのオプション

インテリジェントティアリングは、HDDベースの価格でSSDレベルの性能を提供するオプションのSSDリードキャッシュも装備しています。これにより、レイテンシーに敏感なワークロードに対しても高速なデータアクセスを保証します。

利用用途・ユースケース

– 大規模なデータ処理を伴うHPCアプリケーション
– AIや機械学習のワークロード
– ゲノム解析や地震データ解析といった大規模データ解析
– ウェザーフォーキャスティングやADASトレーニングなどの計算集約型シミュレーション

メリット・デメリット

  • メリット
    • コスト削減: 使った分だけの課金モデルにより、最大で70%のコスト削減が可能
    • ストレージ管理の最小化: 自動ティアリングにより、ストレージ使用の最適化と管理作業の軽減
    • 高いパフォーマンス: レイテンシーが敏感なワークロードに対しても適切に対応
  • デメリット
    • 特定のワークロードには向かない可能性: SSDレベルのパフォーマンスを継続して必要とする場合は最適でない
    • 初期設定の学習コスト: 新しいストレージクラスを理解し、設定するための学習が必要

まとめ

Amazon FSx for Lustreの新しいインテリジェントティアリングストレージクラスは、大量のデータを扱う企業や組織にとって、一層のコスト削減と効率化をもたらします。自動ティアリング機能やオプションのSSDリードキャッシュを活用することで、計算集約型ワークロードに対しても高い性能を発揮します。AWSの提供するこの柔軟でコスト効率の高いストレージソリューションが、あなたのビジネスにどのように役立つのか、一度検討してみてください。


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