Amazon EC2 M8iおよびM8i-flexインスタンスの一般提供開始

2025年8月発表

Amazon EC2 M8iおよびM8i-flexインスタンスの一般提供開始

はじめに

Amazon Web Services(AWS)は、新しい汎用Amazon EC2 M8iおよびM8i-flexインスタンスの一般提供を発表しました。これらのインスタンスは、AWS専用のIntel Xeon 6プロセッサを搭載しており、クラウド上の同等のIntelプロセッサの中で最高の性能と最速のメモリ帯域幅を提供します。この新しいインスタンスは、前世代のIntelベースのインスタンスと比較して、最大15%のコストパフォーマンス向上と2.5倍のメモリ帯域幅を実現します。さらに、M7iおよびM7i-flexインスタンスと比較して最大20%の性能向上を提供し、特定のワークロードにおいてはさらに高い利点が期待できます。

概要

AWSが提供するAmazon EC2の新しいM8iおよびM8i-flexインスタンスは、Intel Xeon 6プロセッサを搭載した汎用インスタンスで、クラウドでの最高の性能とメモリ帯域幅を誇ります。これにより、PostgreSQLデータベース、NGINXウェブアプリケーション、AI深層学習推薦モデルで顕著な性能向上が実現されます。M8i-flexは多くの汎用ワークロードに対し価格性能のメリットを手軽に享受できます。M8iはより大規模なワークロードや高CPU使用率を求める場合に最適です。提供されるリージョンは、US East(N. Virginia)、US East(Ohio)、US West(Oregon)、そしてEurope(Spain)です。

詳細解説

高性能Intel Xeon 6プロセッサ搭載

M8iとM8i-flexインスタンスは、AWS独自のIntel Xeon 6プロセッサを搭載しており、同等のプロセッサと比較して最高の性能を発揮します。このプロセッサは特にAIやデータベース、ウェブホスティングなどの処理が重い作業でその真価を発揮します。

価格性能比の向上

前世代と比べ、この新しいインスタンスは最大15%のコストパフォーマンス向上を実現しています。くわえて、特定のアプリケーションでは著しい性能向上が確認されており、例えばPostgreSQLデータベースで最大30%、NGINXウェブアプリで最大60%、AI深層学習モデルで最大40%の向上が報告されています。

多様なインスタンスサイズの提供

M8i-flexインスタンスは、webアプリケーションサーバやマイクロサービスなどの一般的なワークロードに適しており、ラージから16xlargeまでの一般的なサイズを提供しています。一方、M8iインスタンスは継続的に高いCPU使用率を必要とする大規模なアプリケーションに向けて、2つのベアメタルサイズと新しい96xlargeサイズを含む13のサイズオプションを用意しています。

利用用途・ユースケース

M8iおよびM8i-flexインスタンスは、幅広いワークロードに対応できる汎用インスタンスとして設計されています。特に次のような用途が考えられます:
– ウェブアプリケーション、サーバ
– 小規模から中規模のデータストア
– バーチャルデスクトップ
– エンタープライズアプリケーション
– AI深層学習モデルのトレーニングと推論

メリット・デメリット

  • メリット
    • コストパフォーマンスが高い
    • 高いメモリ帯域幅を実現
    • 広範なインスタンスサイズの提供
    • 特定ワークロードにおける性能向上
  • デメリット
    • AWS以外での使用ができない
    • 特定のリージョンでのみ利用可能

まとめ

AWSの新しいM8iおよびM8i-flexインスタンスは、優れた性能とコスト効率を提供することで、多様なワークロードに対応できるようにデザインされています。特に、特定のアプリケーションにおいては驚異的な性能向上を提供し、幅広いサイズオプションによって様々なビジネスニーズに応えることが可能です。今後もさらに多くのリージョンで提供されることを期待しています。

考察

この新しいインスタンスの提供は、AWSユーザーにとって非常に大きな価値をもたらします。高性能かつコスト効率が良いので、様々なビジネスのニーズに応じた柔軟なインフラストラクチャを提供することができます。ただし、特定のリージョンでのみ利用可能であるため、グローバルな展開を考える企業はその点を考慮する必要があります。


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