Amazon EC2 I7i インスタンスがAWSヨーロッパ(ミラノ)とAWS米国西部(北カリフォルニア)で利用可能に
はじめに
AWSは新たに、ストレージ最適化されたAmazon EC2 I7iインスタンスの提供を開始しました。この発表は、AWSヨーロッパ(ミラノ)およびAWS米国西部(北カリフォルニア)リージョンでの展開を含むもので、あらゆる業界のビジネスに高性能な計算能力とストレージ性能を提供します。I7iインスタンスは、最先端のIntel Xeonプロセッサと第三世代AWS Nitro SSDを特徴とし、IOPS性能を重視するワークロードに最適です。このブログでは、Amazon EC2 I7iインスタンスの特長や潜在的なユースケースについて詳しく解説します。
概要
Amazon EC2 I7iインスタンスは、AWSのストレージ最適化インスタンスの新しい世代であり、高い計算性能とストレージ性能を提供します。Intel Xeonプロセッサによる最大3.2 GHzの全コアターボ周波数により、前世代のI4iインスタンスよりも最大23%の計算性能向上と10%以上の価格性能向上を実現しています。さらに、I7iは最大45TBのNVMeストレージ提供とリアルタイムのストレージ性能、低レイテンシーをサポートし、特にI/O集約型およびレイテンシーに敏感なワークロードに対応しています。
詳細解説
高性能プロセッサとストレージ
I7iインスタンスは第5世代Intel Xeonプロセッサを搭載し、3.2 GHzの全コアターボ周波数により、従来よりも高い計算能力を実現しています。これに加え、第三世代AWS Nitro SSDにより、ストレージI/O性能は最大50%改善され、リアルタイム性能を強化しています。
IOPSに特化した設計
I7iインスタンスは、I/O操作が多いワークロードをサポートするよう設計されています。最大60%のストレージI/Oレイテンシーのばらつきを削減し、ランダムI/O性能を最大限に引き出します。これにより、データベース性能のボトルネックを解消する設計が整っています。
大規模なインスタンスサイズ
このインスタンスファミリーは、9つの仮想サイズと2つのベアメタルサイズを提供し、最大で100Gbpsのネットワーク帯域幅と60GbpsのAmazon Elastic Block Store (EBS)帯域幅に対応しています。これにより、さまざまなワークロードニーズに適した選択肢を提供します。
利用用途・ユースケース
– リアルタイムデータ処理が必要なデータベースアプリケーション
– 低レイテンシーを求めるフィンテックやゲームアプリケーション
– 大規模データ分析や機械学習モデルのトレーニングに最適
メリット・デメリット
- メリット:高い計算性能とストレージ性能を提供し、I/O集中型のワークロードに最適。
- メリット:低レイテンシーと高信頼性により、ミッションクリティカルなアプリケーションに適しています。
- デメリット:特定のリージョンでのみ利用可能なため、グローバルな展開には注意が必要。
- デメリット:高性能インスタンスに伴うコストの増加。
まとめ
Amazon EC2 I7iインスタンスは、AWSのインフラストラクチャの一部として高度に最適化されたストレージソリューションを提供し、さまざまな業界のワークロードニーズを満たします。特に、I/O集約型アプリケーションや低レイテンシーを求めるサービスにおいて、その高性能な計算能力とストレージ性能が重要な役割を果たします。このインスタンスにより、さらに高度なリアルタイムデータ処理が可能となり、以前には解消が難しかったデータボトルネックを克服できる可能性があります。
考察
Amazon EC2 I7iインスタンスのリリースは、AWSユーザーにとって重要な進展です。これにより、I/Oパフォーマンスに敏感なアプリケーションの実行が容易になり、より迅速で効率的なデータ処理が可能になります。ただし、特定の地域に限られた提供であるため、グローバル展開を考える場合は注意が必要です。コスト面でも新しいインスタンスの導入に伴う影響を慎重に評価することが求められます。
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