- 将来のキャパシティ確保:必要なリソースを特定の日付と時間に予約可能(最短5日後、最大120日先まで)。
- 予約内容のカスタマイズ:インスタンスタイプ、アベイラビリティーゾーン、テナンシー、プラットフォームなどを指定して予約。
- 予約の柔軟性:最低利用期間や必要なリソース数を設定して計画的にリソースを確保。
これにより、大規模なトラフィックの増加が予測されるイベントや、需要が集中する時期のリソース不足を防ぐことが可能です。
想定される利用用途
1. 高トラフィックイベントの対応
ブラックフライデーやサイバーマンデーのような大型セールイベントに合わせて事前にリソースを確保し、予想外のトラフィック増加に対応。
2. 製品リリースやサービスローンチ
新製品のリリースや重要なサービス開始時に必要なコンピューティングリソースを予約し、計画的な展開を実現。
3. 季節的な需要変動
季節的な需要のピーク(例:年末年始や夏季休暇期間)に合わせて必要なリソースを準備。
4. ワークロードのスケジュール
定期的なデータ処理やバッチジョブなど、事前に計画されたタスクに必要なリソースを確保。
メリット
1. リソース管理の計画性向上
必要なリソースを事前に予約することで、予測されるリソース不足やパフォーマンス低下を防止。
2. コスト効率の向上
過剰なリソースを確保する必要がなく、必要なときに必要なリソースだけを使用可能。
3. 運用の柔軟性
スケジュールに基づいてキャパシティを確保できるため、運用計画を効率的に進められます。
4. スムーズなイベント対応
トラフィックの急増が予想されるイベントに対応するための準備が容易。
デメリット
1. 最低予約要件
特定のインスタンスタイプ(例:C、M、R、T、I)では最低100 vCPU以上の予約が必要なため、小規模なワークロードには適さない場合があります。
2. リクエスト評価期間
予約リクエストはAWSによる評価が必要で、最大5日間の待ち時間が発生します。即時のリソース確保には適していません。
3. コミットメント期間の制約
最低利用期間が設定されているため、短期間のみの利用を目的とする場合には適していない可能性があります。
利用可能なリージョン
この機能は、すべての商用AWSリージョン、AWS GovCloud(US)、およびAWS中国リージョンで利用可能です。
まとめ
Amazon EC2の将来日付のオンデマンドキャパシティ予約機能は、リソース管理の計画性を向上させるだけでなく、大規模イベントや需要の増加に対する準備を効率化します。特に、予測可能なトラフィック増加に対応する必要がある企業にとって、この機能は非常に有用です。一方で、最低予約要件や評価期間などの制約もあるため、利用前に十分な計画と確認が必要です。
詳細は、公式発表ページをご覧ください。