Amazon EC2の新しいC7iインスタンスがアジア太平洋(メルボルン)リージョンで利用可能に
はじめに
Amazonは、最新のコンピュートインスタンス、Amazon EC2 C7iを、アジア太平洋(メルボルン)リージョンで提供開始しました。この新しいインスタンスは、カスタムの第4世代インテルXeonスケーラブルプロセッサ(コードネーム:Sapphire Rapids)によって駆動され、先行するC6iインスタンスよりも最大15%の価格性能向上を実現しています。本記事では、C7iインスタンスの詳細とその利点、ユースケースについて詳しく解説します。
概要
Amazon EC2 C7iインスタンスは、最新のインテルXeonスケーラブルプロセッサを搭載し、従来のインスタンスよりも高い性能を提供します。これにより、計算集約型ワークロードにおいて、高い価格性能を提供し、様々な用途に活用することが可能となりました。また、メルボルンリージョンに対応しているため、さらなる地域展開が期待されます。
詳細解説
高度なプロセッサ技術
C7iインスタンスに搭載されるインテルのカスタムプロセッサは、特にAWSのために設計された第4世代Xeonスケーラブルプロセッサです。これにより、他のクラウドプロバイダーが提供するx86ベースのインテルプロセッサよりも、最大15%の性能向上を実現しています。
インスタンスサイズと性能
C7iインスタンスは、最大48xlargeまでのインスタンスサイズを提供し、メタルサイズにはmetal-24xlおよびmetal-48xlがあります。これらのメタルサイズは、データストリーミングアクセラレータ、インメモリアナリティクスアクセラレータ、QuickAssist技術などのインテルアクセラレータをサポートし、データ操作を効率的にオフロードし、ワークロードの性能を最適化します。
ストレージの向上
C7iインスタンスは、最大128個のEBSボリュームを接続可能です。前の世代のC6iインスタンスでは28個までだったのに対し、これにより大規模なデータ処理およびワークロードの拡大が可能となり、性能も大幅に向上しました。
利用用途・ユースケース
C7iインスタンスは、計算集約型のバッチ処理、分散型分析、広告配信、ビデオエンコーディングなどに最適です。また、高度な行列乗算を必要とするCPUベースの機械学習アプリケーションにも対応しており、その用途は多岐にわたります。
メリット・デメリット
- メリット: 最大15%の価格性能向上、EBSボリューム接続数の増加による拡張性の向上、最新のインテルプロセッサによる高性能な計算リソース
- デメリット: 導入当初のコストが高くなる可能性、最新技術への対応が必要
まとめ
Amazon EC2の新しいC7iインスタンスは、特に計算集約型ワークロードに大きな価値を提供します。最新のインテルプロセッサ技術を活用し、パフォーマンスを最大限に引き出すことで、顧客にとってコスト効率の良い選択肢となります。この革新により、新たな地域でのAWSユーザーのエクスペリエンスが向上し、より多様なビジネス要件に対応可能となるでしょう。
考察
今回のC7iインスタンスのリリースにより、AWSユーザーはより高性能な計算リソースを利用することができ、それによって多様なワークロードの処理が可能になります。これにより、特に大量のデータを扱う企業や高パフォーマンスを求めるアプリケーション開発者にとって、有益な選択肢が増えることになります。ただし、導入に際しては最新技術への対応が必要であり、適切な計画が求められます。
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