Amazon Connect、外部音声転送機能をサポート開始

2024年12月発表

2024年12月1日、Amazon Web Services(AWS)は、クラウドベースのコンタクトセンターサービスであるAmazon Connectにおいて、外部音声転送機能のサポートを開始しました。これにより、既存の音声システムと直接統合し、公衆電話網を介さずに通話とメタデータを転送することが可能となります。

アップデートの概要

今回のアップデートにより、Amazon Connectは他の音声システムと直接連携し、通話と関連メタデータを公衆電話網を使用せずに転送できるようになりました。これにより、企業は既存の音声システムとAmazon Connectのテレフォニーおよびインタラクティブ・ボイス・レスポンス(IVR)機能を統合し、顧客体験の向上とコスト削減を実現できます。

Amazon ConnectのIVRは、30以上の言語で自然言語処理、自動音声認識、テキスト読み上げを提供し、パーソナライズされた顧客サービスや複雑なタスクのセルフサービス、情報収集によるエージェントの対応時間短縮を支援します。今回の外部音声転送機能により、既存のコンタクトセンターや企業内の音声システムのIVR体験をモダナイズすることが可能となります。さらに、コンタクトセンターをAmazon Connectに移行する企業は、エージェントの移行前にConnectのテレフォニーとIVRを導入することで、即座にモダナイゼーションを開始できます。

この外部音声転送機能は、米国東部(バージニア北部)および米国西部(オレゴン)のAWSリージョンで利用可能です。

想定される利用用途

  • 既存システムとの統合: 既存のPBXや他の音声システムとAmazon Connectを統合し、シームレスな通話転送を実現。
  • IVRのモダナイゼーション: 既存のIVRシステムをAmazon Connectの高度なIVR機能で強化し、顧客体験を向上。
  • 段階的なクラウド移行: エージェントの移行前にAmazon ConnectのテレフォニーとIVRを導入し、段階的なクラウド移行を実現。
  • コスト削減: 公衆電話網を介さずに通話を転送することで、通信コストを削減。

メリット

  • 顧客体験の向上: 高度なIVR機能により、パーソナライズされたサービスやセルフサービスオプションを提供。
  • コスト効率: 公衆電話網を使用しない直接転送により、通信コストを削減。
  • 柔軟な移行: 既存システムとの統合により、段階的なクラウド移行が可能。
  • 多言語対応: 30以上の言語での自然言語処理に対応し、グローバルな顧客基盤に対応。

デメリット

  • リージョン制限: 現在、米国東部(バージニア北部)および米国西部(オレゴン)のリージョンでのみ利用可能。
  • 既存システムの依存: 既存の音声システムとの統合が必要な場合、追加の設定や調整が必要。
  • 学習コスト: 新機能の導入に伴い、スタッフのトレーニングが必要となる可能性。
  • 技術的課題: 既存システムとの統合において、技術的な課題が発生する可能性。

まとめ

Amazon Connectの外部音声転送機能のサポートにより、企業は既存の音声システムと直接統合し、公衆電話網を介さずに通話とメタデータを転送することが可能となりました。これにより、顧客体験の向上、コスト削減、段階的なクラウド移行が実現します。ただし、現在は特定のリージョンでのみ利用可能であり、既存システムとの統合には追加の設定やトレーニングが必要となる場合があります。企業はこれらの要素を考慮し、導入を検討することが重要です。

公式サイトはこちら: Amazon Connect、外部音声転送機能をサポート開始

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