Amazon CloudWatch Contributor Insightsでのログ変換サポートの開始

2025年6月発表

はじめに

Amazon CloudWatch Contributor Insightsの新機能として、ログの変換とエンリッチメントが可能になりました。この機能により、さまざまなAWSサービスから出力されるログデータをJSON形式に変換し、詳細な分析を行うことができます。これにより、ユーザーはよりインサイトを得やすくなり、トラブルシューティングの効率が向上します。本記事では、この新機能の詳細や利用用途、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

概要

この新機能の導入により、CloudWatch Contributor Insightsでは、構造化されたログデータを基に、上位の貢献者や一意の貢献者数、その使用状況を時系列で表示することができます。AWS Web Application Firewall(WAF)、Amazon Virtual Private Cloud(VPC)フロー・ログなど、一般的なAWSサービス向けのあらかじめ設定されたテンプレートを使用して、ログデータをアカウントレベルまたはロググループレベルで分析できます。さらに、カスタムトランスフォーマーとしてGrokを用いることで、特定のニーズに応じた柔軟なログデータの変換が可能です。

詳細解説

ログの変換とエンリッチメント

この機能を活用すると、ユーザーはログデータを変換して、より理解しやすい形式にすることができます。例えば、変換によりログデータをJSON形式にすることで、データの解析がより簡単になります。また、追加のメタデータを付加することで、後の分析やトラブルシューティングが簡素化されます。

Contributor Insightsのルール作成

変換されたログを基に、Contributor Insightsで分析ルールを作成することが可能です。これにより、特定のログデータ内の貢献者のパターンや傾向を把握するのがより容易になります。ユーザーは、アカウントIDやロググループ名などのメタデータを使って、トラブルシューティングを向上させることができます。

利用可能なインターフェース

ユーザーは、この機能をAmazon CloudWatchコンソール、AWS CLI、AWS CloudFormation、AWS CDK、AWS SDKsを通じて利用できます。これにより、容易に変換やエンリッチメントの設定を行い、ログデータの活用が可能になります。

利用用途・ユースケース

– AWS Web Application Firewall(WAF)、Amazon VPCフロー・ログなどの特定サービスのログ分析。
– アカウント全体のログデータを用いた貢献者の特定と分析。
– カスタムトランスフォーマーで独自のログデータ形式を変換して分析。
– メタデータを追加したログデータのトラブルシューティング。

メリット・デメリット

  • メリット: ログデータの可視化やトラブルシューティングが向上し、インサイトを得やすくなる。
  • 特定のサービス向けのテンプレートが用意されているため、迅速に導入可能。
  • 多様なインターフェースからアクセスでき、柔軟に設定を変更可能。
  • メタデータの追加により、ログデータのカスタマイズ性が高まる。
  • デメリット: 初心者にとって設定や活用方法がやや難解である可能性がある。
  • カスタムトランスフォーマーの使用には追加の学習コストが発生する。

まとめ

Amazon CloudWatch Contributor Insightsの新たなログ変換とエンリッチメント機能は、ユーザーがより詳細で直感的なログ分析を行うのに役立ちます。これにより、ログデータからインサイトを得るためのトラブルシューティングが一層強化され、効率的な問題解決が可能となります。新機能を活用することで、ユーザーはAWSのサービスをさらに効果的に活用できるようになるでしょう。


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