Amazon API GatewayがプライベートREST APIでカスタムドメイン名をサポート!セキュアで使いやすいAPI管理を実現

2024年11月発表

AWSは、Amazon API GatewayでプライベートREST API向けにカスタムドメイン名のサポートを開始しました。この新機能により、開発者はユーザーフレンドリーな独自のドメイン名をプライベートAPIに割り当て、API管理をより効率的に行えるようになりました。

本記事では、カスタムドメイン名の特徴、活用シナリオ、メリット・デメリットについて詳しく解説します。


プライベートREST APIとカスタムドメイン名

これまでAmazon API GatewayのプライベートREST APIは、AWSが提供するデフォルトのエンドポイントを利用していました。しかし、独自のカスタムドメイン名を割り当てることで、APIのエンドポイントがより直感的で覚えやすいものになり、企業内APIやマイクロサービスの管理が簡素化されます。


カスタムドメイン名の主な特徴

1. 独自のユーザーフレンドリーなドメイン名

デフォルトのAPIエンドポイントではなく、覚えやすい独自のドメイン名を使用できます。例えば、https://api.company.comのように、企業ブランドに合ったドメインを設定可能です。

2. TLS証明書によるセキュリティ強化

**Amazon Certificate Manager(ACM)**を利用してTLS証明書を管理し、エンドポイント間のトラフィックを暗号化することで、セキュアな通信を実現します。

3. 複数APIの統合

1つのカスタムドメイン名に複数のプライベートAPIをベースパスマッピングを使って統合できます。これにより、マイクロサービスアーキテクチャを効率的に運用できます。

4. アクセス制御

リソースポリシーを活用して、特定のIAMエンティティやVPCにのみアクセスを許可することで、セキュリティをさらに強化できます。

5. マルチアカウント対応

**Amazon Resource Access Manager(RAM)**を使用して、カスタムドメインを他のAWSアカウントと共有可能です。


利用方法

  1. ドメイン名の設定 AWS Management ConsoleやCLIで、カスタムドメイン名を作成します。
  2. TLS証明書の適用 ACMから証明書を取得し、設定します。
  3. ベースパスマッピングの設定 複数のAPIをカスタムドメイン名にマッピングします。
  4. リソースポリシーの設定 アクセス制限をポリシーで設定し、セキュリティを強化します。

想定される利用用途

1. 企業内APIの統一

社内で利用するプライベートAPIに対して、分かりやすく統一されたカスタムドメイン名を適用。APIの管理が効率化します。

2. マイクロサービスの集約

複数のマイクロサービスを単一のカスタムドメイン名に統合し、エンドポイントの管理を簡素化。

3. セキュアなアクセスの提供

TLS証明書を使用し、社内ネットワークやパートナー企業向けに安全なAPIエンドポイントを提供。


メリット

1. APIエンドポイントの使いやすさ向上

直感的で覚えやすいドメイン名により、開発者や運用チームの負担を軽減します。

2. セキュリティ強化

TLS証明書によるトラフィックの暗号化とリソースポリシーによるアクセス制御で、高度なセキュリティを確保。

3. 統合管理が可能

複数のAPIを単一のカスタムドメインに統合することで、管理効率が向上します。

4. ブランド認知の向上

カスタムドメインを活用することで、企業やブランドの統一感を提供できます。


デメリット

1. 設定の複雑さ

カスタムドメイン名の設定やTLS証明書の管理には一定の技術的知識が必要です。

2. 追加コスト

TLS証明書やドメイン名の利用に伴い、コストが増加する場合があります。

3. スケーリングの考慮

複数のAPIを統合すると、ドメイン名に対するトラフィック管理が重要になります。


まとめ

AWS API Gatewayのカスタムドメイン名のサポートにより、プライベートREST APIの使い勝手が向上しました。企業内のAPI統一、マイクロサービスの集約、セキュアな通信の確保が容易になり、開発者や運用チームにとって非常に有用な機能です。ただし、設定の複雑さや追加コストを考慮して導入計画を立てることが重要です。

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