AWS Load Balancerでのキャパシティユニット予約機能が追加

2024年11月発表

AWSは、**Application Load Balancer(ALB)**における新しい機能、Load Balancer Capacity Unit(LCU)予約をリリースしました。このアップデートにより、予測可能なキャパシティプランニングが可能となり、特に変動するトラフィックを扱うアプリケーションでの効率性が向上します。


Load Balancer Capacity Unit(LCU)とは?

LCUは、Application Load Balancerの使用量を測定するユニットで、以下の要素に基づいて計算されます。

  1. ルール評価:トラフィックがロードバランサールールに従って評価された回数。
  2. リクエスト数:受信リクエストの総数。
  3. データ転送量:アウトバウンドデータ転送量。
  4. 保守的なスケーリング:セッションの持続的な接続管理。

新たに導入されたLCU予約機能では、指定したキャパシティを事前に予約し、使用量に基づく課金を制御できます。


主な特徴

1. 予測可能なコスト管理

  • LCUの予約により、コスト予測が簡単になります。
  • 突発的なトラフィック増加によるコストの上昇を抑制。

2. スケーラブルなキャパシティ

  • 需要に応じたスケーラブルなロードバランサー運用が可能。
  • 高トラフィックが予想されるイベントに対応しやすくなる。

3. 運用の効率化

  • トラフィックパターンを事前に分析し、最適なキャパシティを予約可能。
  • 自動スケーリングと組み合わせることで、リソース効率を最大化。

想定される利用用途

1. 高トラフィックのイベントやキャンペーン

ブラックフライデーやサイバーマンデーのようなイベントでの急激なアクセス増加に対応。

2. リアルタイムアプリケーション

チャットアプリやゲームサーバーなど、一定のキャパシティを維持しながら、リアルタイムでの負荷分散が必要なシステム。

3. Eコマースプラットフォーム

安定したパフォーマンスを確保するためのトラフィック予測に基づく予約。

4. クラウドネイティブアプリケーション

マイクロサービスアーキテクチャでの動的トラフィックに対応。


メリット

1. コスト管理が容易

  • 事前に予約することで予測可能な請求が可能。
  • 無駄なリソース使用を抑え、コスト最適化が進む。

2. 安定したパフォーマンス

  • 必要なキャパシティが事前に確保されるため、予期しないトラフィック急増にも対応可能。

3. 柔軟性とスケーラビリティ

  • AWSのスケーリング機能を活用しながら、予約による安定性も確保。

4. クラウドコストの透明性

  • 請求内容を簡単に追跡可能。

デメリット

  1. 初期設定の手間
    • トラフィック予測を正確に行い、適切な予約量を設定する必要がある。
  2. 過剰予約のリスク
    • 必要以上のリソースを予約した場合、リソースの無駄が発生する可能性。
  3. 低トラフィック時のコスト増
    • 実際のトラフィックが予約量を下回る場合、不要なコストが発生する可能性。

詳細情報

LCU予約機能の詳細については、公式ページをご覧ください: 公式ページはこちら

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